式年遷宮の始まりの年にこそ、「神宮大麻」を家にお迎えしよう

2025/12/22

約2000年の歴史をもつ三重県伊勢市の「伊勢神宮」において、2025年、「式年遷宮(しきねんせんぐう)」が始まりました。これは20年に一度、社殿をはじめ全てを新しくするもので「常に若く、常に新しい」という、神道の根本的な価値観「常若(とこわか)」の思想に基づきます。そして間もなく訪れる新年は、お神札(おふだ)をお迎えする最適なタイミングとも言えます。お神札のまつり方や、伊勢神宮から授与される「神宮大麻(じんぐうたいま)」についてご紹介します。

「式年遷宮」って?太陽にも例えられる天照大御神をまつる、伊勢の「神宮」とは?

※前回の様子。約150名の宮大工たちの巧みな技により、真新しい社殿が徐々にその姿を現し、東西の御敷地(みしきち)に新旧の社殿が並ぶのは、式年遷宮でしか見られない貴重な光景です。

三重県伊勢市にある「伊勢神宮」は、正式には「神宮」とお呼びします。その歴史は約2000年前にさかのぼります。

皇女である倭姫命(やまとひめのみこと)が、日本神話、天岩戸(あまのいわと)に登場する天照大御神(あまてらすおおみかみ)を、伊勢の五十鈴川のほとりにおまつりしたことがはじまり。

太陽にも例えられる天照大御神(あまてらすおおみかみ)は、八百万(やおよろず:とても多くという意味)の神々のなかで最も尊い神さま。日本国民の総氏神のような存在です。

2025年、その神宮で20年に一度の「式年遷宮」が始まりました。飛鳥時代から続く神宮最大のお祭りで、今回で63回目となります。

「遷宮」とは宮を遷す(うつす)という言葉の通り、神さまに新しい宮へお遷りいただくお祭りです。2033年秋の「遷御(せんぎょ)の儀」に向けて、約8年間にわたりお祭りや行事が執り行われます。

式年遷宮が始まった今こそ!「神宮大麻」を、家にお迎えしよう

「式年遷宮」で注目を集める、伊勢神宮から授与される特別なお神札が「神宮大麻」です。みなさんのご家庭には、おまつりされているでしょうか?

お宮参りや七五三のときに、ご近所の神社でいただいたよ、という方も多いはず。実は、神宮大麻は伊勢神宮で毎年、ひとつひとつ奉製されたものを、全国の神社で頒布(はんぷ)しているため、身近な場所で受け取れるのです。

今さら聞けない、お神札の正しいまつり方をチェック!

(写真提供/静岡木工)

お神札を家でおまつりするときは、大がかりな神棚を用意する必要はありません。

最近は住宅事情を考慮した神棚や宮形(お神札を納めるお宮を模した入れ物)も多彩になってきました。また伝統的に、神棚や宮形を用いないでおまつりする地域もあります。

ただ、家の中のふさわしい場所にまつりましょう。具体的には、以下のような場所がおすすめです。

・日当たりがよく、家族が集まる場所
・目線より上の清浄な場所
・南、または東向き


難しい場合は、家族が親しみをこめて毎日お参りできる場所が良いので、リビングなどもおすすめです。

複数のお神札をまつる際は、

中央に神宮大麻
向かって右に氏神神社(お住まいの地域の神社のお神札)
向かって左に崇敬神社(好きな神社のお神札)


一社造りのときは、神宮大麻を先頭に氏神神社、崇敬神社の順に重ねます。

神饌(しんせん:神々に献上するお供え物)は中央にお米、向かって右に塩、向かって左にお水をお供えします。

知っているようで知らない神棚・お神札Q&A

Q.いただいたお神札をずっとおまつりしていいの?
A.お神札は、毎年新しくして、神さまの瑞々しい力の恩恵をいただくものとされています。年末の大掃除で神棚をきれいにし、新しいお神札をお迎えしましょう。前の年のお神札やお守りは受けた神社にお納めするのが良いでしょう。受けた神社に行けない場合は、お近くの神社に相談、または、お気持ちを添えて受けた神社にお送りすると良いでしょう。

Q.お神札は大きいサイズの方が良いのですか?
A.大きさにより御神徳が異なることはありません。宮形や神棚に適した大きさを選びましょう。

Q.手作りの神棚でもいいですか?
A.お神札をまつるスタイルに特に決まりはありません。気持ちをこめた手作りの神棚は、お神札にふさわしい場所と言えるでしょう。

Q.神宮と神社はどう違うの?
A.「神宮」という名称は、神社のなかでも格別の由緒があり、皇室ゆかりの特別な神社だけが名乗ることが許されています。全国で数十社しかなく、なかでも最も格式が高いのが伊勢神宮となります。

Q.神宮大麻の「大麻」の意味は?
A.大麻とは「おおぬさ」とも読み、古えより神事に使われる神聖な“麻”に由来し、お祓いに用いる祭具を意味します。

江戸時代には約9割もの家庭でまつられていた「神宮大麻」!新年を前にお迎えしよう

神さまを「棚にお祀りする」ことで感謝を捧げ、人々の幸せをお祈りする「おまつり」。その起源は、奈良時代に編纂された『古事記』に見ることができます。

江戸時代には、約9割もの世帯が伊勢のお神札を自宅でおまつりし、日々の感謝と家族の幸せを願っていたそうです。それほど、神さまを家に招き入れて共に生活することは、日本人にとって一般的なことだったのです。

新年を迎えるにあたり、常若の精神で瑞々しい神の力が宿るお神札をおまつりし、神さまを自宅に招き入れてはいかがでしょう。

提供/神社本庁

関連するキーワード

 
 

PICK UP ピックアップ

TOPICS 人気トピックス

RECOMMEND